クリエイターインタビュー

クリエイターインタビュー

社内タイトルのゲーム音楽だけではなく、社外へ楽曲提供を続ける理由とは?

バンダイナムコスタジオのクリエイターたちは、「自分の開発したゲームでみんなを楽しませたい!」という熱意を持って、ゲームを開発しています。その気持ちはどこからくるのでしょうか?この記事では、弊社のクリエイターの好きなモノや出来事を通して、ゲーム開発に繋がる想いを紹介します。

今回は、ゲーム音楽だけではなく社内外で大活躍のサウンドクリエイターのShogo Nomuraさんにお話を伺いました!

サウンドクリエイター Shogo Nomura さん

Shogo Nomura
サウンドクリエイター Shogo Nomura


現在の所属や業務内容を教えてください

2021年にバンダイナムコスタジオに入社しました。主にゲームの音楽制作を担当しています。
最近では、「電音部」「鉄拳8」「BLUE PROTOCOL」などのプロジェクトに携わりました。また、社外向けのお仕事としてコンポーザー、また鍵盤奏者としても活動しています。



■これまでの主な実績

●音楽アーティスト Mili 様 アルバム「Let’s Lament」M2.「Between Two Worlds (Let’s Lament)」ピアノアレンジ
●音楽アーティスト Mili 様 アルバム「Key Ingredient」 ピアノアレンジ
●音楽アーティスト NOMELON NOLEMON 様 ワンマンライブ「シャッターチャンス」サポートキーボーディスト
●音楽アーティスト NOMELON NOLEMON 様 「タッチ」Music Video 出演
●音楽アーティスト NOMELON NOLEMON 様 「Sugar」Music Video 出演
●音楽ゲーム「 DEEMOII 」(Rayark Inc.) ゲーム内楽曲「Resurrection “Samurai”」作編曲
●音楽ゲーム「 DEEMOII 」(Rayark Inc.) ゲーム内楽曲「2:99am」作編曲
●音楽ゲーム「 DEEMOII 」(Rayark Inc.) ゲーム内楽曲「Blue and Amor」作編曲 
●音楽ゲーム「 DEEMOII 」(Rayark Inc.) ゲーム内楽曲「Yarazu Ame」作編曲 
●「電音部」オリジナル楽曲「ハカハカイプリンセス」作編曲 
●「電音部」オリジナル楽曲「残酷りむる」作編曲 
●「鉄拳8」BGM制作
●「BLUE PROTOCOL」BGM制作
その他、多数。


 バンダイナムコスタジオ公式HP クリエイター紹介:Shogo Nomura



―社外実績の豊富なNomuraさんですが、現在の仕事で大変だったことや頑張ったことなど、印象深いエピソードはありますか?

「鉄拳8」のプロジェクトで、全く新しいテーマ曲を作ることが任された時が特に印象深いです。
ジャンルの枠を超えた挑戦的な楽曲を目指しましたが、ファンの期待と自分の芸術性のバランスを取ることが大変でした。この経験を通じて、幅広い音楽の知識が必要不可欠であることを痛感し、さらなる勉強の重要性を感じました。 


―ファンの期待を大切にする姿勢が素晴らしいです。そんなNomuraさんが、仕事に取り組むにあたって譲れない「自分ルール」はありますか?

いつも心掛けているのは、作品に自分だけの色をしっかりと出すことです。
音楽制作では多くの意見が交わされますが、最終的には自分の音楽的直感を信じて決断を下します。これが私の作品に一貫性をもたらし、聴く人に深い印象を残すことにつながっていると感じます。


なるほど!Nomuraさんならではの色を探しながら聴いてみるのも楽しそうですね。そして野村さんといえば、社外のゲームタイトルやアーティストにも数多く楽曲提供をされていますよね

はい、台湾のRayark Inc.様が開発している「DEEMOII」のゲーム内楽曲や、アーティストの「Mili」様にもいくつか編曲提供をしています。
学生時代から作っていた楽曲を聞いていただき、そこからのご縁でつながった仕事でした。 

音楽アーティスト Mili 様 アルバム「Let’s Lament
M2.「Between Two Worlds (Let’s Lament)」ピアノアレンジ 


―――そして、入社されてからはバンダイナムコエンターテインメントの「電音部」にも関わられていますよね。どのようなきっかけでしたか?

実は、「電音部」との出会いは、まだ学生だった頃に観た“ASOBINOTES ONLINE FES”でした。
そこで現在一緒に働いているバンダイナムコスタジオのサウンドクリエイター岡田 祥さんや、バンダイナムコ研究所の大久保 博さんがDJをされているところを観たのがきっかけです。 

ASOBINOTES ONLINE FES 
「オト」で「アソブ」をテーマにオンラインで開催されたバンダイナムコエンターテインメント主催のオンライン音楽フェス。

フェス終盤の熱狂的な空気のなか「電音部」が発表されたときは、これはすごいものが始まったぞと、いちファンとして興奮していましたね。
ですから、それから2年後に自分もプロジェクトに携わっているというのは不思議な感覚です。

カブキエリア・真新宿GR学園 残酷りむる




直近では、カブキエリア・真新宿GR学園の「りむる」というキャラクターの曲を手掛けました。

破壊を楽しむ、人の不幸を願うなどといった、常識外れな個性を持つキャラクターで、その特性を生かすために音をひずませたり、不安定に聞こえるようなコード進行を取り入れたり、キャラクターの魅力を発揮できるような楽曲に仕上がったと思っています。

「電音部」にはフィールド問わずバラエティ豊かなトラックメイカーの方々が参加されており、関わる前からその人選にも唸っていました。

トラックメイカーの皆さんには、王道なものから尖りに尖ったものまで、本当に幅広い楽曲を披露していただいています。


キャラクターの魅力を音楽で表現する面白さが感じられます。Nomuraさんが「これだけは自信がある」と言えることはありますか?

自分の色を出しながら、ジャンルを問わずどんな音楽も柔軟に手掛けられることに自信があります。
異なる音楽スタイルを融合させることで、ユニークなサウンドを生み出すことができると考えています。


―――最後に、今後チャレンジしてみたいこと、抱負などはありますか?

音楽が持つストーリーテリングの力をもっと探求したいです。ゲームの世界観を音楽だけで伝えることができれば、プレイヤーにとってより没入感のある体験を提供できると思います。そのためにも、色々なスタイルの音楽を吸収し続け、新しい音楽の形を模索していきたいです。


―――ありがとうございました!

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