インタビュー
妥協のないアニメーションが”夢中”を生み出す

2021年新卒入社
# 学生時代の経験
幅広い制作経験で、CGの基礎力を磨いた
―学生時代はどんなことに取り組まれていましたか?
専門学校に通い、CGに関することを幅広く学んでいました。元々イラストを描くことが好きで、その延長で3DCGや映像にも挑戦しようと思い、入学しました。授業ではモデリングやアニメーション、CG映像など様々な制作を経験し、自分の興味の幅も広がっていきました。
# 就職活動の様子
インターンシップへの参加が、アニメーターへの道を開いた
―就職活動ではどのようにして3Dアニメーターという仕事にたどり着いたのでしょうか?
専門学校のカリキュラムの一環として長期インターンシップがあり、その中で参加した バンダイナムコスタジオのアニメーションインターンが、3Dアニメーターを目指す大きなきっかけになりました。
当時はアニメーターを強く志望していたわけではありませんでしたが、インターンを通じてアニメーション制作の面白さを知ることができ、また、実際に働く社員の方々から直接フィードバックをいただく中で、アニメーションを仕事として続けていくイメージを明確に持つことができ、やってみたいと思えるようになりました。
アニメーターを目指したタイミングが周囲より少し遅かったため、その分、短い期間で見劣りしないポートフォリオに仕上げられるよう、限られた時間の中で集中して作品制作に取り組んだことを覚えています。
―バンダイナムコスタジオに入社を決めた理由は何でしたか?
インターン期間中に、実際に働く社員の姿を間近で見られたことが大きかったです。面倒を見てくださった社員だけでなく、職場全体の雰囲気を肌で感じることができました。自分に合った雰囲気であることが感じられ、ここで働いてみたいと思えました。
# 仕事の中で得た成長とやりがい
挑戦と改善を繰り返して、アニメーションを磨いていく
―現在の業務内容について教えてください。
ゲーム内のキャラクターのアニメーションを作っています。派手なアクションのモーションを作ることもあれば、待機モーションなどの基本動作を作ることもあります。また、モーションを作るだけでなく、開発後期になるとデバッグ作業を行って、おかしな動きをしていないかなどバグを入念に探していくこともします。
―研修の様子について教えてください。
新人研修後のプロジェクト配属に向けて、段階的にスキルを身につけられるカリキュラムだったのが良かったです。特に印象的だったのは「制作研修」です。他セクションがどのように動くのか、自分が作ったアニメーションがどのようにゲームに組み込まれていくのかを小規模なゲーム開発を通して理解できたことは、大きな学びでした。
学校でもグループ制作は経験していましたが、ゲーム開発の機会は無かったため、非常に貴重な経験となりました。
プロジェクト配属後は、まずは基本的なアクションを作って、そのプロジェクトの目指すテイストをしっかり理解するというところから始まり、徐々に一つのキャラクターのアニメーションを任せてもらえるようになりました。新人研修と同じく、段階を踏んでステップアップさせてもらえた事に安心感がありました。
予想していたよりも早くキャラクターを任せてせていただけたので、最初は驚きも大きかったです。嬉しさの一方で、ネタ出しに苦戦したり、プロジェクトが求めるクオリティに追いつけず焦りを感じたりすることもありました。それでも、チームの方々がサポートして支えてくださったおかげで、ひとつひとつ乗り越えながら成長していくことができたと感じています。

―仕事で苦労したことや大変だったことは何ですか?
印象に残っている出来事が2つあります。
1つ目は、アニメーションのディレクターチェックで思い切った案に挑戦したことです。
普段自分は、無難に整えすぎてしまう癖があり、尖ったアイデアを出すのが得意ではなかったのですが、思い切って自分なりに攻めたアニメーションを提出してみました。「やりすぎ」と言われるかもしれない不安もあったものの、結果的に良い評価をいただけて大きな自信に繋がりました。
2つ目は、繁忙期の年末に担当した業務です。
年内に必ず仕上げなければならないデータだったのですが、動きがシンプルな分ごまかしが効かず、難しい内容でした。何度もやり直しが続き、何が正解なのか見えなくなるほど詰まってしまっていました。
他のアニメーターの方にも意見をもらいながら試行錯誤を重ね、最後の営業日の夕方にようやくチェックが通ったときは、本当にほっとしました。
また、全体を通して特に大変だと感じるのは、締め切りとクオリティのバランスを取ることです。
アニメーションは詰めようと思えばどこまでも良くできてしまうため、「もっとこだわりたい」という気持ちと「時間がない」という現実の間で葛藤することが多くあります。
焦ってしまうと視野が狭くなり、周囲のアドバイスが入ってこなくなることもあります。自分が一度「違う」と思って切り捨てたアイデアが、実は正解だったということもあり、冷静を保つことの大切さを実感しました。
―仕事のやりがいは何ですか?
自分なりのこだわりやアイデアを詰め込んで作ったアニメーションを褒めてもらったり、肯定してもらえたときは、大きな達成感とやりがいを感じられます。また、「かわいい」「かっこいい」といった言葉をいただけると、自分の表現が作品世界にしっかり馴染んでいると実感でき、さらに嬉しくなりますね。
# 尊敬する先輩社員と目標
技術面も精神面も支えてくれた先輩
―目標としている先輩社員はいますか?
プロジェクトが繁忙期を迎えていた時に一緒に仕事をさせていただいた、アニメーターの先輩を尊敬しています。
アニメーターとしてのスキルも高い方なのですが、忙しい状況でも時間を見つけては私の成果物にフィードバックしてくださったり、困っていると手を差し伸べてくださったり、いつも寄り添ってサポートしてくれるとても頼りになる存在でした。
また、どれだけ業務が立て込んでいても機嫌が悪くなることはなく、むしろ冗談を交えて場を和ませてくれるような方で、一緒に仕事をしていて非常に助けられました。
1日のスケジュール
散歩が好きなので休日は様々な場所に出かけます。ネットで見つけたご飯の美味しい店に行ったり、美術館や水族館に行ったり、お酒を飲みに行ったり…とにかくあちこち歩きまわっています。友達と出掛けることが多いですが、一人で出掛けることもあります。家ではイラストを描いたり、ゲームをしたり、動画配信を見たりしていますが、外で何かしていることの方が多いですね。
私にとっての「Grow BNS」

※ Grow BNSは、バンダイナムコスタジオのバリュー(挑戦・自律・追求・共創)の総称です。
追求 Never compromise
妥協のないアニメーションづくりは、ゲーム体験を左右する大切な要素です。
自分が良いと思ったアニメーションでも、他の人が作ったものと並べると、小さな妥協がすぐにわかってしまいます。ゲームを遊ぶお客様にとって、誰が作ったかは関係ありません。クオリティが一部でも低ければ、それが悪目立ちしてゲーム体験を妨げるノイズになってしまいます。だからこそ、自分の妥協によってお客様のゲーム体験が損なわれないよう、細部までこだわり抜く姿勢が大事なのだと考えています。