サーバーエンジニアがどのようにゲームの面白さに関わっているのか、その本質に迫ります!

サーバー開発にとどまらない、多岐にわたる役割
―改めて、現在の業務の特徴を詳しく教えてください。
青木: 私たちのチームの特徴は、サーバーに関わる領域をかなり広く、自分たちで担っていることです。
インフラ構築、サーバーアプリケーション開発、CI/CD整備、管理ツール開発まで、いわゆる“サーバーサイド”の仕事を分断せずに持っています。
他社の話を聞くと、インフラ担当、運用担当、アプリケーション担当が分かれているケースも多いと思います。でも、私たちはひとつのチームとして、リリース前の準備から発売後の運用まで一貫して見据えながら開発しています。
そのため、単に機能を作るだけではなく、「この設計は将来の拡張に耐えられるか」「この運用フローで本当に回るか」といった視点を最初から持って開発する必要があります。
責任範囲は広いですが、そのぶんモノづくりの実感も強いですね。
松島: 今の自分の業務を一言で言うと、クライアント側の会社とサーバー開発側の会社の間に立ち、技術課題を解決することです。
私自身、本来はクライアントエンジニアですが、サーバーやインフラにも関わってきた経験があるため、両方の視点を持って開発に関わっています。
特に、クライアントとサーバーが別の会社で開発されている場合には、両者の認識を合わせることが重要になります。その中で、技術的な観点から課題を整理し、調整を行いながらプロジェクトを進めています。
領域にとらわれず、クライアントとサーバーの両方を見ながら、全体として開発がスムーズに進むようにするのが役割です。

何: 私の場合はプロジェクト横断で動くことが多いので、業務内容も自然と幅広くなります。
大きく分けると3つあり、1つ目は、複数プロジェクトで共通利用するサーバー基盤の開発です。プレイヤー同士がマッチングした後に、対戦や協力をスムーズに始めるためのサーバー側の仕組みを作っています。
2つ目は、新規プロジェクトの立ち上げ支援です。まだ本格的な開発が始まる前の段階から、予算や工数、人員、技術選定などを検討し、開発の準備を進めています。
3つ目は、外部開発会社との連携です。家庭用オンラインタイトルで培ったノウハウを共有しながら、企画側と開発会社のエンジニアの間に入り、技術的な調整を行っています。
ひとつのプロジェクトに深く入るだけでなく、複数案件に横断的に関わりながら技術面で支えているのが特徴です。
天野: 私は家庭用タイトルのオンライン領域で、サーバー側のテクニカルディレクターを担当しています。
業務としては、自分で実装を進めるというよりも、プロジェクト全体の推進や調整が中心です。具体的には、スケジュール管理やタスクの整理、企画側との調整などを行いながら、開発が円滑に進むように全体を見ています。
また、サーバーの責任者という立場でもあるので、プロジェクトとしてどう進めていくかを判断しながら、チームが動きやすい状態を作ることも意識しています。実際の設計や実装についてはメンバーに任せつつ、全体として成立するように調整していく役割です。
ゲーム体験を支える、サーバーエンジニアの面白さ
―業務の面白さや魅力などを教えてください。
青木: やはり、サーバーに関わることを一通り自分たちで担えるところが面白いです。
アプリケーションだけを見ればいいわけではなく、インフラや運用も含めて考えるからこそ、「負荷を踏まえるとどう設計すべきか」「改善や拡張を見据えるとどう作るべきか」という視点が自然と身につきます。
難しさはありますが、そのぶんゲームの面白さやユーザー体験を最大化するために、サーバー側からいろいろな工夫ができます。全部を見据えて開発できるところに、大きなやりがいを感じていますね。
松島: 自分の場合は、クライアントとサーバーの両方の視点を持ちながら開発に関われることが面白いです。
どちらか片方だけでは見えないことが多いので、両方の事情を踏まえて設計や調整ができるのは、クライアントもサーバーも関係なくネットワークを掌握している感じがして楽しいですね。
こういうポジションはどのプロジェクトにも必ずあるわけではないので、今こういう経験ができていること自体が、すごく貴重だと感じています。
何: 私にとっての面白さは、リアルタイム性の高いシステムを支えていることです。
対戦ゲームであれば、「どこにサーバーを立てると最適か」「どうすればマッチング時間を短縮できるか」「遅延をどう抑えるか」など、考えるべきことが本当に多いです。しかも、それらはそのままユーザー体験に直結します。
だからこそ、 “当たり前に動く” 状態を高いレベルで維持できたときには、大きな達成感があります。
さらに、仕様の背景やゲームとしての狙いまで共有されるため、ただ作るだけでなく、「どうすればもっと面白くなるか」をサーバーエンジニアの立場から考えることができます。そこは大きな魅力だと思っています。
天野: 私が一番魅力に感じているのは、やっぱり「今のメンバーと一緒に仕事ができていること」です。
サーバーチームの人たちだけでなく、プロジェクトの人たちも、関係会社の方々も、本当に助けてくれるんです。大変なことはもちろんありますが、「この人たちとなら頑張れる」と思える環境があるのはすごく大きいです。
技術的な面白さも大切ですが、誰と一緒に作るかによって、仕事の充実感は大きく変わると思っています。

単純な技術力だけではない、仕事へのこだわり
―皆さんが仕事をする上で大事にしている考え方を教えてください。
青木: 自分がこだわっているのは、「変化に強く、なおかつ堅牢なシステムを作ること」です。
ゲームは面白くなければ意味がなく、そのためには仕様変更も多く発生します。発売後も改善や拡張が続いていきます。一方で、サーバーは安定して動かなくてはいけません。ユーザーの資産や体験に直接関わるからです。
こうした、ある意味で相反する要求を両立させることが、ゲームのサーバー開発の難しさであり、面白さでもあると感じています。設計や実装の工夫によってそれを成立させることが、エンジニアとして重要だと考えていますし、個人だけでなくチームとしてもその考え方を実践していきたいと思っています。
松島: 「課題を見つけて、自分から解決に向けて動くこと」を心掛けています。
クライアントとサーバーの間、あるいはプランナーとエンジニアの間のように、領域の境界にはどうしても放置されやすい課題が生まれやすいです。そして、誰の担当か曖昧なものほど、結果的に大きな問題になりやすいんです。
だからこそ、自分の担当範囲にこだわりすぎず、「ここに問題がある」と思ったら拾いにいくようにしています。
そして、ただ見つけるだけでなく、エンジニアとして解決まで持っていくことを意識しています。そういう姿勢は今後も大事にしていきたいですね。
何: 私が意識しているのは、「どう実装するか」だけで終わらず、「それがゲームとしてどう良くなるのか」まで考えることです。
以前いた環境では、サーバーエンジニアは仕様書を受け取って、そのまま実装する役割になりがちな部分もありました。ですが、バンダイナムコスタジオでは「なぜその仕様になっているのか」「ユーザーにどんな面白さを届けたいのか」まで共有されます。
なのでこちらも、ただ受け身で実装するのではなく、ゲームクリエイターの一員として意見を出したり、より良いゲーム体験に繋げるための提案をしたりすることができます。
サーバーの仕事もゲーム開発の一部である以上、面白さから切り離して考えないことを大切にしています。
天野: 私は「こだわらないことにこだわる」という言い方をしています。
もちろん責任者として押さえるべきポイントは押さえますが、細かいところまで自分のやり方に固執しすぎると、現場のエンジニアの良さを消してしまうことがあると思うんです。
仕事にもゲームにも絶対的な正解はないので、その場にいるメンバーが最大限力を発揮できる形を作ることのほうが大事だと考えています。
だから私は、最終的な責任は自分が持つ前提で、必要なポイントだけを共有し、あとはできるだけチャレンジしやすい環境を作ることを意識しています。
メンバーが伸び伸びと動けることが、結果としてチーム全体の力につながると思っています。
サーバーチームからのメッセージ
―それでは最後に、バンダイナムコスタジオのバリュー(Grow BNS:挑戦・自律・追求・共創)の中で、特に意識しているものや、日々の業務で大切にしている考え方などを教えてください。

青木:「追求 」
エンジニアとして技術を追求し続けたいという気持ちがあります。そしてそれだけでなく、ゲーム開発者としてエンターテインメントも追求し続けたいと考えています。
新しい技術やより良い設計を学び続けることは大事ですが、それは技術のためだけではなく、最終的にはより良い遊びやユーザー体験につながるべきものだと思っています。
技術と遊び、そのどちらか一方ではなく、両方を突き詰めていく。その姿勢が、ゲーム会社で働くエンジニアにとって大切だと感じています。
何:「共創」
サーバーエンジニアである前に、まずゲームエンジニアでありたいと考えています。
チームとして一緒に働き、みんなで面白いゲームを作る。その感覚を大事にしています。職種ごとに役割を分けることは必要ですが、そこで思考まで分断してしまうと、良いゲームにはならないと感じています。
そのため、エンジニアの立場であってもゲーム全体を見据えて、面白さに向き合うことを意識しています。

松島:「自律」と「挑戦」
「自律」については、プロジェクトを成功させるために、自分で課題を見つけて動くことが必要だと考えています。自分の担当範囲の一歩外側を見ることが、結果的にプロジェクト全体の前進につながるからです。
「挑戦」については、エンジニアとして成長し続けるために欠かせない姿勢だと思っています。技術への興味や関心を持ち続けて、「できるかわからないけど、面白そうだからやってみよう」と一歩踏み出せること。それが個人の成長にも、ゲームの面白さにもつながると考えています。
天野:「共創」
自分は、誰かが喜んでくれることがすごくモチベーションになるタイプです。お客様がゲームを楽しんでくれることはもちろん嬉しいですし、一緒に働く仲間が「助かった」と言ってくれることや、関係者が成果を喜んでくれることにもやりがいを感じます。そうした喜びの積み重ねのために仕事をしている感覚があります。
自分ひとりで完結するのではなく、誰かと一緒に作り、その結果として誰かが喜んでくれる。その循環があるからこそ頑張れると感じています。
そういった意味で、自分にいちばんしっくりくるのは「共創」ですね。
―ありがとうございました!
バンダイナムコスタジオのサーバーエンジニアは、単にゲームの裏側を支えるのではなく、ゲームの面白さそのものに踏み込みながら、日々開発に向き合っています。
本記事を通して、その仕事や環境の魅力が伝わっておりましたら、幸いです!
ご興味をお持ちいただけましたら、ぜひ採用情報もご覧ください。
