技術紹介

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TrueHDRI

TrueHDRIは現実世界の照明環境をそのままキャプチャすることを目的としたHDRIアセットです。絶対的な輝度や正確にカラーマネージメントされた色を保持し、様々な光源をすべてのダイナミックレンジにおいて保存することを目指しています。TrueHDRIを用いる事でDCCツールやゲームエンジンにおいて信頼性の高いルックデブ環境を構築できます。

TrueHDRIアセットの公開を開始しました。こちらのTrueHDRI Libraryからダウンロードしてご活用ください。

なぜ信頼性を求めるのか?

デジタルアセットを作成するにあたって統一された基準が必要となります。
それは命名規則やクオリティーラインなども重要ですが、ここではルックを重要視しています。
ルックを作るにあたってその確認工程であるルックデブがキーとなります。
そのルックデブで使用する環境をここではルックデブ環境を呼び、その信頼性を高めるために使うのがTrueHDRIです。

信頼性の低いルックデブ環境は誤ったワークフローを発生させてしまい、品質や生産効率を下げてしまう事に繋がります。現実世界の照明環境をそのままキャプチャしたTrueHDRIを用いることで、信頼できるライティング環境を構築でき、安定したモデリングやマテリアルの作成、そしてポストプロセスなどを設定する際のコミュニケーションにも活用できます。

つまり作成しているデジタルアセットが現実世界でどのように見えるのかをシミュレーション出来るのです。TrueHDRIを用いることで、現実世界という確固たる基準を持つ信頼性の高いルックデブ環境を構築可能です。

TrueHDRIの特徴は?

輝度の絶対値記録

TrueHDRIは現実世界の輝度を絶対値で記録しています。
一般的なHDRIは輝度を相対値で記録します。そのため1枚のHDRI内では正確な輝度を記録できていると言えますが、別のHDRIとは輝度の整合性が取れません。
TrueHDRIは別ファイルとの輝度の整合性も取れておりTrueHDRIを差し替えるだけで撮影した照明環境を再現できます。

正しい輝度と色

TrueHDRIは現実世界の輝度・色を正確に記録します。
カメラの色の記録やレンズの周辺減光、太陽撮影のためのNDフィルタなどの計測に基づいた補正を行います。

太陽輝度まで含めたダイナミックレンジ

TrueHDRIは撮影時にNDフィルタを使用して太陽を撮影するため、太陽輝度まで含めたダイナミックレンジを記録しています。
一般的なHDRIでは太陽が撮影できていない場合が多く見受けられます。そのようなHDRIはそのまま使用しても整合性のあるライティングを再現できません。
TrueHDRIでは太陽輝度を実際にキャプチャしているので撮影したライティングをそのまま再現できます。

広色域

TrueHDRIは撮影したカメラの持つ広い色域を保持した状態で作成されます。

リアルタイムレンダリング対応

TrueHDRIはリアルタイムレンダリングにも対応します。
太陽輝度を保持してるためHDRIだけでも十分なライティングが可能です。
しかしリアルタイムレンダリングではHDRIだけでは太陽のような高輝度で小さな光源からのライティングを再現できない場合があります。
そのため太陽を平行光源に置き換えたバージョンも作成します。

どう信頼性を担保しているのか?

TrueHDRIでは以下の項目の計測・補正が行われています。

上記の計測・補正をHDRI作成ワークフローに取り入れることにより現実世界の正確な照明環境のキャプチャを実現しています。詳細はCEDEC 2020の発表資料を御覧ください。

TrueHDRIは何を目指すのか?

TrueHDRIはCG業界のルックデブの信頼性を高めることを目標とします。
現状の研究結果やHDRIアセットの作成ワークフロー、実際のアセットを積極的に公開していきます。
また今後はより簡単な撮影方法やワークフローを検討したり、公開できるアセットを拡充していきたいと考えています。


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